コンカラー のバックアップ(No.30)

co.jpg
ドラゴンからブラックラベルで発売。
車体上部(どころかあちこち)が違うらしい。 


 車体編:当初の予想をはるかに超える長さの為、折りたたんでいます

   

 砲塔編:更新をわかりやすくするため、前回までの内容は折りたたんでいます


12/26組立最終更新ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



1990年代のドラゴン製品は、手を入れるのが当然の品質だった
2000年代のドラゴン製品は、手を入れなくても十分な品質だった
2016年代のドラゴン製品は、手に入れないほうが良い品質になった…
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としあきの皆さんこんにちわ、ゆうべはおたのしみでしたね
いつもの5倍は楽しんだのではないでしょうか(※他意はありません



さて、前回に引き続き給油口を製作していきましょう。



原型と言いますか、大まかな形になったので複製します。
203.JPG 204.JPG 
シリコン型を作って簡易片面取りをします。
過去に何度か両面取りに挑戦したことはあったのですが
時間がかかるのと技術的に難しかったので挫折しました。
形状が単純ならまぁ片面取りでなんとか出来てしまうものです。


A剤とB剤を手早く混合して型に流し込み、平面を蓋をするように当てて数分待ちます。
発熱が収まったら型から外しますが、流し込みがしっかり出来ていないと気泡が混じり、
結果的に使えないものになってしまいます。
また複製する際は素材感の統一ということで2つ複製して、原型は使用せず破棄するのが一般的ですが
今回は時間が無くて面倒くさい諸事情により1つだけの複製にしました。



205.JPG 206.JPG
車体に接着してパテで繋ぎ目を消します。
蓋パーツが微妙にサイズが合っていなかったので再度作り直しました。



207.JPG 208.JPG
ヒンジの部分の切り欠き幅の調整をしてフィットさせます。
ただ、蓋とルーバーの距離感が近すぎて実際もう1mmぐらい受け口側を延長したほうが良かったのですが
ガッチリと接着してしまった為に修正は容易ではなく蓋の作り直しでやり過ごす事にしました。



209.JPG 210.JPG
サーフェイサーを吹いて、一次チェックをします。
まだ荒いですが後で仕上げます。
次に開閉するためのハンドルを作ります。
極小の球体が手元に無かったのでジャンクパーツのジャッキ部分を使いました。
切り取ったのは円柱ですが、ヤスリがけで球体に近づけます。



211.jpg 212.JPG
ハンドルを接着して、ヒンジ部分に切り欠きを入れてボルトを接着します。
この後もう一度サーフェイサーを吹いて仕上げます。
これを左右両方行います猛烈に面倒くさいです。
色々ありますけど一応これで給油口は完成です。



213.JPG 
車体後部の何かに適当なエッチングのチェーンを付けます。
やや大振りかもしれませんが、これがあるとスケール感が増すので良いかなと。



これにて、ようやく砲塔及び車体の完成となりました。



さて、このキットにはDSトラックという履帯パーツが付いています。
これは接着・塗装も出来るゴムのような柔らかい素材で出来ており
片側2本を接着して輪っかを作り、車体に装着するだけで履帯が出来上がるスグレモノです。
組立・塗装が容易なことから昨今のドラゴン製品ではDS履帯が主流となっていますが
反面、モールドが若干甘かったり、重さによる垂れ下がりが表現し難かったり、
塗装・完成後に千切れるなどの症状も出ているようです。



では、そのDS履帯を車体に装着してみましょう。



214.JPG 
どうでしょうか。
まぁ、悪くは無いんじゃないかな。
ただなんというか、ここまで色々手を入れてきて最後に一周ぐるっと巻いて終わりっていうのも
面白くないじゃないですか…。



そこで取り出したるはコレ!
奥さん!このバカ、時間が無いっつーのにやっちゃいましたよ!



215.JPG 
マスタークラブ製 金属可動履帯(定価5600円前後)を購入しました。
これはホワイトメタル製の履板1枚1枚を金属線で繋ぎ、左右の止めピンを接着していく物です。
製品内容としては履板218枚とその倍の数の止めピン(レジン製)、軸用の金属線と
起動輪用スペーサー(え?)が入っています。
ズッシリとした重みは金属ならでは。
すごく…つめたいです。
これを今から組み立てるとか俺のバーカ!バーカ!



216.JPG 
まず履板にドリルで穴を開けます。
というか元から穴は開いているのですが、付属の金属線とのクリアランスが殆ど無いためキツキツなんです。
なので同じ経かもう一段回大き目のドリルでさらうように開けます。
なお、右から左に完全貫通させる必要は無く、全長の2/3位の所までで十分です。
これを上下2箇所行います。



217.JPG 
次に付属の金属線を一定の長さでカットしますが、1本1本測るのは面倒なので簡単な治具を作ります。
ニッパーにL字に曲げた金属板を両面テープで止めて、ある程度同じ長さにカットできるようにします。
これでバシバシ量産できますね。
長さは履板全長から左右の止めピン長を引いた数値です。



218.JPG 219.JPG 
カットしたピンを穴を開けた反対側から差し込みます。
そのままでは止めピンが差せませんので真鍮線で奥へ押し込みます。
履板は金属製(錫?)ですが柔らかく曲がりやすいので
押し込む際はそれぞれの穴が1直線になっているか確認しましょう。



220.JPG
左右の止めピンを接着します。
普通なら差し込むだけでピッタリはまって摩擦による脱落防止になるのですが
ドリルでさらってますので瞬間接着剤を塗布します。
多少内部に流れ込んでもキコキコすれば大丈夫です。
ピンはレジン製の為太さに若干のバラツキがあります。
これを片側98個、左右あわせて196個組みます
煩悩よりも多いし…年末にもってこいの作業だね…。



221.JPG 222.JPG 
因みに金属線を入れなくても完成はしますが、その差を比較しておきます。
ちょっと分かりにくいですが、金属線を入れないと履帯として歯抜けのような感じになります。
ただ、転輪に接触する側は奥まっているので軸は見えず、
接地側が見えるのは起動輪と誘導輪の所だけなので
手間をかけたくなければその長さ分のみ金属線を仕込み、他は省略するというやり方も出来そうですね。



折角なのでDS履帯と金属履帯の比較をしてみましょう。



223.JPG 224.JPG 
並べてみると良く分かるのですが、金属製の立体感というか彫りの深さやメリハリが
DSとは比較にならないほど雰囲気が出ていますね。
履板自体の厚みもあって、自重による垂れ下がりで重量感もバツグンです。
形状自体も両社で違いがあり、実物に近いのは…言うまでもありませんね。
決して全てのベルト式履帯が悪いという訳ではありませんが
少なくともこのキットの履帯を使うのは躊躇われるレベルかと。



225.JPG
なお、この金属履帯セットにはスペーサーが入っており、キットの起動輪にかませる必要があります。
これはつまりドラゴンの設計がおかしいという事でしょうかね。
自分の場合はすでに接着してあったのでナイフで無理やりこじ開けての作業となりました。
導入を検討される方は前もって購入しておいたほうが良いでしょうね。
…んなヤツぁ居なさそうだけどな!(アンケートを見つつ
スペーサー接着後、繋ぎ目消しをしました。



最後にもう1点。
226.JPG
すっかり忘れていましたが、予備履帯ラックです。
台座が4か所、フェンダーにモールドされていますが、止めピンがありません。
そのままでは履帯がズリ落ちてしまうのでプラ板で追加工作しましょう。
現時点では工作時間が無かったので1か所のみですが後で行います。





さあ!遂に!車体と砲塔と履帯の紳士合体です!!!
※画像が大きいのでPCでの閲覧をオススメします


FV214 コンカラー組立完成写真




ホワイトバランスはペイントソフトで自動調整しましたが、
カメラがね、8年前のコンデジなのでね、あまり良くは撮れていませんの…すみません。
また塗装を鑑みて一部付けていない装備もあります。
履帯は金属軸のみで左右の止めピンはまだ接着していません(時間ガー)。



さて今回で組み立て編は終了になります。
気が付けば組立開始から5か月近くかかり、写真点数も220枚に及んでしまいました。
本来はレビュー感覚でサクッと済ませるつもりでしたが流石ドラゴン、
毎度毎度手を変え品を変えて行く手を阻んできます。
もしかして実車写真など見ないで素組でならサクサク組めるかもしれませんね。
とりあえずコンカラー(のようなもの)が組たい!と思った方に(のみ)オススメします。
さあ!模型屋に走れ!走るんだ!…走るんだよう!…俺を1人にしないでくれようぅ!!11!!




長い間お付き合いいただきまして有難うございました。
この記事が何かの参考になれば災いです。
この後若干の修正をして塗装作業に入りますが完成するまでは時間がかかります。
本業もピークなのでそれが落ち着く3~4月頃になるかと思いますが
必ず塗装しますので暫しお待ちくださいませ。
因みに塗装技術は全てを台無しにするレベルなのでズッコケるかと…。


では次回作「ブロンコ:装甲自走砲4号C型」でお会いしましょう。





もはや「総評」なんて不要でしょうが一応しておきますね。


オススメ度  :☆
コンカラー度 :☆☆
組みやすさ :☆☆☆
地雷度    :☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ほs(計測不可
コスパ   :☆☆
満足度   :☆


※☆1つで1点、各度5点で満点
※個人の感想です。
※時期をみて記事を一部再編集する予定です。






今週のつぶやき;ヘヘッ…燃え尽きたぜ…真っ白にな…








ここまでお付き合いして頂きまして有難うございます。
今後の良き模型ライフのために皆さんのご意見をお聞かせいただけると嬉しいです。


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☆参考にしたサイト

 スケールモデル&軍軍事歴史…最初に参考にしたサイト。車体周りの写真が豊富だが全体的に暗い写真が多く、防盾周りを読み取り違える事になった。
 SVSM…砲塔周辺でお世話になったサイト。撮影者が砲塔上から撮影しているので車体上面を含め色々と参考になる。
 Inside the Chieftain's Hatch…WGの動画。殆どが車内での撮影だがPart4終盤で映る機関室上面は参考になった。やっぱ金属って重いよね。




 おまけ:より征服者に近づきたいアナタに!








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