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T-70 の変更点

&ref(t-70.jpg,nolink); 
ミニアートから発売。 
他にも前期型、捕獲されたPz. Kpfw. T-70 743(r) 、ソビエト戦車兵5体付スペシャルエディションがある。
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というわけで、予約しているT54E1がいつまでたっても発売されないので、先にこのキット製作に着手する事にした。
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それまで主に小物やソフトスキン類を発売しているミニアート。
最近はT-44中戦車をフルインテリアで発売し、SU-122もラインナップに加わったりで
にわかに勢いづいてきた感のある期待のメーカー。
そんなある日、なんだか馴染みのない軽戦車が出てるなと思ったのがこのT-70M。
値段も手頃だったし、戦車のデザインも嫌いじゃなかったのでとりあえず買ってみた。
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前述のとおりドラゴンのT54E1が届く合間にさっと作ろうと思い、&color(Red){キットを職場に持ち込む};。
実際、箱を開けてみるとスカスカで車体もヘッツァー並に小さく、隠蔽率も高そうだ。
これなら他の社員に気付かれることもなく簡単に完成させられるだろう。
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…しかしそれは甘い考えであった…。
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-''東欧の風 海を渡りて''
ミニアートがどこの国のメーカーか知らないけどなんとなく東欧の空気を感じるキットだ。
組説は大判で表紙はカラーで綺麗、塗装図・デカール指示図が9例も載っている。
ランナーはタミヤなどを見慣れてると不安に感じるようなぐにゃっとした感じで結構柔らかい。
モールドはまぁまぁメリハリがあって悪くないが、ちょっと古臭さを感じる。
全体的にいかにも海外製といった趣がある。
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-''スパゲティを一つ貰おうか 手ごろなやつが良い''
ではさっそく組んでみよう。
行程1は車体からで、穴あけとヤスリ掛けの指示がある。
&ref(1a.jpg,nolink);
後部の四角い穴あけをした後はエッチング製のフィンを6枚接着していく。
このとき左右幅を随時調整しながらでないとフィンがたわんでしまったり
逆にスカスカで接着できないなんてことになるので要注意だ。
当然ガイドなんてないので適当な角度と間隔で接着することになる。正直慣れてないとちょっと大変。
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&ref(2.JPG,nolink);
フィンを接着したところ。若干不揃いだが神経使って結構大変だったのでこれで妥協した。
サイドの箱には穴あけの指示はないが折角だから開けておこう。
開口部外側にヤスリ掛けの指示があるが削りすぎるとエッチングの幅が足りなくなるのでこれまた要注意だ。
これは削りすぎたのでプラ板で修正してある(&color(Red){★};)。
因みにまだ車体上部と下部は接着していない。
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&ref(3.JPG,nolink);
金網状のエッチングを接着した状態。接着面積は少ないので気を付けよう。
組説では蝶ネジを下に向けて曲げてあるが、ものすごい違和感が…。
だって金網外すときに蝶ネジが下向いてるっておかしいよねぇ?
手首が大変なことになっちゃうよ?
写真を漁って調べてみたけど鮮明な写真がない上に実車の生産型によってはボルト止めしてあったりで確証は無かった。
無難に上方向に折り曲げておこう。
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箱絵をなんとなく眺めていたらキットと形状が違う個所があることに気が付いた。
&ref(45.jpg,nolink); &ref(45a.jpg,nolink);
そこで実車写真を見てみると、箱絵・模型ともに形も構造も間違っていることが分かった。
もしかしてキットのような形状をしたタイプもあったのかもしれない…が…。
この時点で「手軽にサッと作る計画」は瓦解した。
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&ref(4.JPG,nolink);
というわけで、箱の下面をざっくりとくり抜きます。
既に車体上下を接着してしまったあとなので非常にやりにくい。
ほんと予定外。
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&ref(5.JPG,nolink); &ref(6.JPG,nolink);
実車を参考に修正&ティテールアップ。
1:溶接跡の追加
2:補強リブの追加(プラ板切り出し時は小さく感じたが、接着したら今度は厚みが気になる…)
3:ボルト4本追加
4:ガイド?の追加
破棄された実車写真に、どうやらこの箱はガイドを軸にして外側に回転させられる構造っぽい。
箱側に追加したボルトが軸受けとかになってるんじゃないかな。どうだろう。
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箱後部も同じように修正。
1:車体後部に何かの取り付け金具だけがエッチングで再現されている。
 実車写真には薄い装甲板のようなものがつけられているようなので、プラ板で適当に切り出し。
 裏側に4か所の突起があってボルト止めされているのかもしれない。なんだこれ?
2:補強リブの追加
3:ボルト4本の追加
4:ガイド?の追加
あと、マーキングし忘れてたけど、箱の組継部に溶接跡を入れています。
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&ref(7.JPG,nolink); &ref(8.JPG,nolink);
サスアーム取り付けには○ではなく半月型のガイドがあって
位置も角度もピタリと揃うようになっています。
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…揃わないんだなこれが。
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まず穴が小さくてそのままではアームが入らない。
無理に押し込もうとするとアーム自体が細いので曲がって白化してしまう。
しょうがないから穴を拡張するかアーム側を削るしかない。
結果、ズレまくるっつー…。
そうならない為の半月型なんじゃないですかねぇ…。
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&ref(9.JPG,nolink);
とりあえずサス仮刺し状態。水平やや下向きが正解っぽいです。
箱(エアインテーク?)の加工は効果があったと思いたい。
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&ref(10.JPG,nolink); &ref(11.JPG,nolink);
フェンダー前後をを薄く削って車体に取り付けます。それらしくなってきました。
組説では先に履帯を巻き付けていますが
履帯の弛みを作るための押さえ天板が欲しかったので先にフェンダーを接着しました。
フィット感は実に良好です。
因みに付属の履帯は一個づつパチパチとはめていく連結可動式のようですが
ミニアートに対する(一方的な)信頼が揺らぎ始めているので念のため用心しています。
すぐにバラけるんじゃないかなーとか、ゆるゆるで結局接着が必要なんじゃないかなーとかね。
起動輪との合いも気になるし、はてさて…。
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ここで履帯にはいかず、このキット最大の難関に挑みます。
&ref(12.JPG,nolink); &ref(13.JPG,nolink);
車体左側に装備されている雑具箱の工作。
雑具箱にモールドされている蝶番とフック&クランプを切り飛ばし、エッチングに置換します。
箱が平面構成なのでモールド切り飛ばしは難しくありません。
蝶番も曲げて接着するだけなのでいいのですが
問題はクランプのほうで、これはどの車両でもそうですがとにかく小さい。
え?ドイツ系のクランプよりかは簡単?ああ…うn…まぁね。
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受けをコの字に折り曲げてCカンを受けに空いてる穴に通す。
字にすると簡単そうなんだけど、お互いの幅がギリギリ過ぎてなかなかハマらない…。
やりにくいのでクランプはとりあえずプラ板に接着固定した(この時点で既に30分以上経っている)。
Cカンを左右の穴に同時に通すのも難しいので、片方に瞬間接着剤をつけて受けに仮止め固定します。
で、乾いたら反対側を受けの穴に通す…と。
パーツを飛ばさないように慎重にピンセットで摘まみます。
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パシッ →→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→三☆
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…飛んできよった…。
…ものすごい笑顔で飛んできよった…。
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オイッ!オイヲイオイッ!
1mm×1mmの極薄極小パーツが!
我が足元に広がる大平原にマッハダイブしやがった…!
ああ、もう!これはヤバいマジでヤバイ。
なんとなく飛んで行った方角は判るんだけどモノが小さいから静電気でどっかにくっついてるかも知れないしマジヤバい…。
なんとか見つけ出さないと…っ!
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え!?今から会議ですか!!??
年に一回するかどうかもわからん会議を今からするんですか!!!???
うるせーーー!こっちはそれどころじゃねーんだよ!!
事件は足元で起きてんだよ下手に動いたら要救助者捜索不可能なんだよ邪魔すんなし!!!!!!!
はい今行きまーす!!!!
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とりあえず箒で床のごみチリを集めてかき分けてみたり、ガムテでペタペタして捜索してみたんですが…見つからない。
作業場がプチ大掃除のような状態になりつつも地べたに這いつくばって探していたら
「どうしたんですか?」と声をかけられ(気配に気づかなかった)、
「ああはい、コンタクトをちょっと…」とか言ってやり過ごしてみたり。
…コンタクトしてないんですけどね。
靴ひもがほどけてしまって…のほうが良かったかな。
…サンダル履いてるんですけどね。
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気を取り直して。
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飛んで行ったのはCカンの部分だから最悪極細の真鍮線等で何とかなるかもしれない。
とりあえず残ってる部品を接着しました。
&ref(14.JPG,nolink);   &ref(15.jpg,nolink);
やっぱエッチングに置換したほうが立体感出ますね。
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接着にはセメダインのメタルロックを使っています。
2液混合は面倒くさいんですけど、このメタルロックは金属同士ならば強力に接着されます。
溶接したんじゃないかってくらい強力で、一度硬化したら剥がすのが大変なレベル。
金属×プラでも十分な強度出るのでオススメの一品。
混合して3分くらいから急速に硬化し始めるので位置決めまでにも十分余裕があります。
あまりにも少量過ぎると1時間以上経っても硬化しない事がありますが、次の日には必要強度に達していますのでご安心を。
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言い忘れてましたけど、雑具箱は2個あります。
つまり接着すべきエッチング部品が合計12個あるわけで…。
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昨日どっかにすっ飛んで行ったパーツが全然見当違いの所から見つかりました。
怒りと安堵感が入り混じりましたが自分の不注意が招いた事なので軽く反省して作業に入ります。
因みに昨日の会議の内容は初の社員旅行で北海道に行くという内容。
えー…行きたくないなぁ、飛行機怖いよ。
作業部屋で%%プラモ作っていたい%%仕事していたいなぁ。
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&ref(16.JPG,nolink);
雑具箱にすべてのパーツを取り付けました(車体への接着はまだです)。
フックとクランプの構造自体おかしいのですが気に出ずこれで良しとします。
接着自体はそれほどでもないのですがやはり折り曲げ嵌めの工作は簡単とは言えませんでした。
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なんとなく履帯パーツを眺めていると問題が発生。
「なんてこった…」
&ref(17.JPG,nolink); &ref(18a.JPG,nolink);
履帯それぞれの凸と凹を嵌め合わせて繋げていくのですが、○で囲った箇所、お分かりいただけるだろうか…。
凹穴形状が…欠けている…。
数枚繋げてみたところ、一応連結可動ははするもののポロポロ落ちる。
5枚連結してはポロリ…それを繋げなおしてるそばからまたポロリ。
欠けが大きくて凸が引っ掛かりすらしないパーツもちらほら。
確認したところ&color(Red){ほぼすべての履帯に湯回り不良が発生};している事が判明。
んじゃそれがデフォなんじゃねーの?って思うじゃん?
ちゃんと整形されているパーツも極少数混じってるんだなこれが。
ってことでコレ完全に成型不良ですほんとうにありがt
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ドキ!履帯だらけの連結大会!ポロリもあるよ &heart;  拡大版90分スペシャル!!
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…ポロリじゃねーよバカ。
ポロリだらけだよポロリしかねーよそれじゃAVじゃねーかいいなそれコンチクショー。
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&ref(20.JPG,nolink);
なんとか繋げてみたが7回ほど発狂しました。
しかもそのままだと弧を描くように曲がります絶対に許されない角度になります。
履板自体はメリハリがあってガイドも綺麗に抜けているだけに非常に勿体ない。
これが個体差かロットによるものか元々なのかは不明ですが残念でなりません。
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&ref(21.JPG,nolink);
並べた履帯に流し込み接着剤を筆で塗布し、車体に巻き付けました。
履帯が小さい=接着面積が少ないので接着剤の量に注意が必要です。
多すぎるとモールドをダルくしてしまったり、溶け過ぎたプラが履帯の間からはみ出て泥のようになってしまいます。
巻きつけたら弛みを付けるため履帯とフェンダーの間にティッシュペーパーを捻じ込みます。
履帯はCの字型接着したので塗装の時に取り外す事ができます。
いよいよらしくなってきました。
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砲塔の製作です。
基本的に難なく組みあがりますが、砲の上下動は緩いのでビニール等を挟んで調整したほうが良いでしょう。
ハッチは開閉選択式ですが、ヒンジが砲塔内部にあるタイプなので、開いた状態にするには少し工作が必要になります。
可動式にしてみようと試みましたが面倒くささが上回ったので閉じた状態で接着しました。
砲基部と車載機銃基部も一応再現はされています。
&ref(19.JPG,nolink); &ref(22a.JPG,nolink);
1:防循用吊り下げ金具が一直線に成形されていますが、これだと用をなさない(フックが引っ掛けられない)ので修正します。
 3種の太さの真鍮線で試作し、近似値っぽい0.4mm真鍮線を折り曲げてます。
 キットのものより幅は狭いですが、実車写真とキットの防循とのバランスを見て加工しました。角度は適当です。絶許。
 前方後円墳のような形の金具には角度が付いているのでキットのものをそのまま使います。
2:写真では分かり辛いですが溶接跡を付けます。実車では雑に溶接されているのでもっと派手にしたほうが良かったかな。
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&ref(24.JPG,nolink); &ref(25.JPG,nolink);
砲塔後部の吊り下げ金具にも溶接跡をつけます(&color(Red){☆};)。
エッチングパーツは、スリットにベルトを通して何かを固定するための金具のようです。
接着位置などは示されていないので実車写真を参考に位置決めをします。
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下面に手を入れる箇所がありましたので追加・修正します。
1:側面装甲板がプラの厚みそのままだと後ろから見たときに重装甲の砲塔に見えてしまうので、
 適当な薄さに削って装甲板の厚み(というか薄さ)を表現します。
2:キットでは後部の張り出し部下面がツライチですが実車だと一段落ち込んだ面になっていますので
 薄いプラ板を使って各面の装甲板の組継と段を再現します。
 写真では分かりにくいですが口→凹にしたような感じだと思ってください。
 あまり厚いプラ板を使うと後ろから見た時のシルエットが変わってしまうので最低限の厚みとしました。
3:実車写真では確認できなかったのですが「恐らくそうであろう」という事で各装甲板の溶接跡を入れていきます。
いよいよ組立完成に近づいてきましたね。
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&ref(26.JPG,nolink); 
完成間近になって実車写真をなんとなく見ていたらキットにはフェンダー取り付け金具が無いことに気付いたので
保管してあった適当なエッチングのランナー(?)を使って製作します。
図面は書かずに現物合わせでハサミとナイフで強引に切り出しました。
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&ref(27.JPG,nolink); &ref(28.JPG,nolink);
少々見にくいですが全部と後部のフェンダー取り付け金具です。
少々見にくいですが前部と後部のフェンダー取り付け金具です。
車体側を溶接し、フェンダー側をボルトで固定しているのでそれらしく再現しました。
トライ&エラーで3個ほど失敗しましたが、技術と道具が無くても出来るようです。
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組立完成です。
&ref(29.JPG,nolink);
他にも何ヶ所か手を入れたのでまとめて紹介します。
1:砲心基部と砲塔の繋ぎ目に溶接跡を追加(上面は溶接跡があるかわからないが念のため)。
2:砲心基部の装甲板の組継をナイフで彫り込んでメリハリを付ける。
3:ライトコード、ホーンコードを追加
4:ギアボックス点検ハッチの吊り下げ金具を真鍮線で作製with溶接跡。
  ゲーム内の3DCGでは正面向かってやや右側に寄っているが、中央に接着。 
他にも写真では見えませんが各装甲板のフチにカッターの刃を当てて切り出し跡を再現しています。
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&ref(30.JPG,nolink);
あとは塗装をしやすいように小物を別途製作して組立完了です。
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手軽にサクッと作るつもりが、箱絵とキットの違いに気付いてしまったのが全ての始まりで、
結局ズルズルとあちこちに手を入れるハメになりました。
エッチングについてですが、恐らく初版以降のバリエーションで追加されたものでしょう。
本体側の加工を要求されますので使いたい人は注意してください。
金網に関してはプラパーツがもともと用意されているので使わなくてもカタチにはなります。
想定していた以上に大変で所々組みにくく感じる点もありましたが製品としては及第点です
(さすがにもう一個作ろうという気にはなりませんが…)。
今後のミニアートに期待したいと思いつつ、T-70の製作はこれで終了とします。
なお塗装は他にも塗装待ち状態のキットが10個ほどあるので当分先になるでしょう。
兎にも角にも2週間分の長文にお付き合い頂きまして有難うございました。
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T-70には何の思い入れも無いけどちょっとゲームで使ってみたいなと思いました。
でもTier3なんて色々怖くてプレイできない…。
よし!
コールプラトーン!Tier3! @2
…
…
…(30分待っても誰も来ない)
sime
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参考にしたサイト
http://data3.primeportal.net/tanks/yuri_pasholok/t-70_light_tank/
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