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IS-3
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タミヤから発売



  • ヨシフ・スターリン=サン

    ネオ・トーキョー ミナト区ニューブリッジ界隈-------------------------------

    ただならぬ剣呑アトモスフィアを漂わせ深緑の部品達は待ち構えていた
    彼らの名はタミヤアンシンクオリチ
    設計図を握りしめ 実車取材を繰り返し ミニ四駆にまたがり 子供たちの財布を襲う
    透明部品も強装金属板もない低価格高品質集団である!

    そこへ強烈な個性!赤黒格子柄装束!トシアキだ!
    トシアキは特定のチャンネルに仕える忠実なクロ-ンだ
    「ソウダネ×1996!」
    部品たちは息を呑んだ
    1996人のトシアキが見ているからだ
    ロウバイした
    うま味の情報は業界に流れていたがその目で見たのは初めてなのだ
    ブッダも恐れぬ所業!
    D1の時報マッチ!
    ふたば☆ちゃんねるが生み出した同一遺伝子多様性癖を持つクローントシアキを!

    「ドーモはじめまして ヨシフ・スターリン=サン トシアキです」
    「ドーモはじめまして トシアキ=サン ヨシフ・スターリンです」

    先手を打ちオジギしたのはトシアキだ
    初めてこの光景を目にしたあなたは違和感を感じるかもしれない
    当然この後始まるのは壮絶な組立と塗装だ
    しかしブヒンカクニンは決しておろそかにできない
    モデラーの礼儀だ
    インストラクション組説にもそう書かれている

    トシアキはモケー・ジツの構えをとった
    デスクライトが「二次裏」「MAY」の2文字を照らす
    なんたるオキャクサマをあおる字体!
    彼はトシアキ独特の声で宣告した!

    「モケイ作るべし!」

    タミヤアンシンクオリチの名が示すがごとく部品たちが得意とするのはツクリヤスサ・ジツの一種
    サスペンションを超丁寧の治具でピタリと揃える確実な組立技だ
    用意周到なこの技に絶対の自信を持っていた
    速い!
    恐るべき速さで片側6本のサスペンションが組み上がる!
    だがそこに手抜きの文字は無い!
    ガタつき回避!
    …とその時!車体正面にのみ出現する合わせ目
    「ザッケンナコラーッ! ケスッゾコラーッ!!」
    ナムアミダブツ!

    インストラクション組説は次工程に向かう様相と化した
    ウカツ!砲身はマズルブレーキを含めたモナカ割りで合わせ目を消さなければ意味がない
    トシアキは最小限の作業で処理するのみ
    そしてジゴクめいた鋳造表現砲塔は上下分割で、前部後部以外の合わせ目が下面に来る親切設計だ
    だが華麗に接着すれば前部後部も目立たちはしない!
    気になるなら消せば良しレベルの修正作業動作であった
    実際防盾すぐ上にあるカバーは砲の上下に合わせて可動
    トシアキの目の前には早くも砲塔が完成
    かくして車体に載せるときの切り欠きは逆ウシミツ・アワー方向を示していた
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    ※なんたる鋳造表現砲塔か!

    ナムサン!不意に現れた車体後部に背負う丸形燃料タンク
    貼り合わせ式で繋ぎ目消しもメドイ恐怖であろう
    だがトシアキはインストラクション組説も見ずに一度に四個作った!
    固定具が別パーツ化されているワザマエに感謝したのだ
    このタミヤクオリチのワザマエに!
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    ※確実なる固定具!(なお過去の自分は燃料タンクにまで鋳造表現を施す愚者だった!アババっ!)

    ワイヤーロープは手芸めいてフック部に糸を接着する
    だが車体への取り付けは不安定
    否!
    接着してしまうか金属製に代えて回避!

    「アイエェェェ…」
    トシアキの手にした黒ゴムは実際ベルト式履帯めいて
    無残にも弛みなく装着されていた
    組みやすさこそ優れるものの理想と現実とのイメージ差はクリティカル絶大
    「情けない…なんと情けない…」
    罵りを発したのは神々しき製品、カステン・スゴイタカイリタイだ
    トシアキのリアル・ゴゥルドが溶けてゆく
    後に残ったのは…可動履帯!
    何たる現実的弛緩履帯光景か!
    コワイ!
    カステン・スゴイタカイリタイ…!
    コワイ…!!

    「ハイクを詠むがいい
     ヨシフ・スターリン=サン!!
     私は貴様らの品質低下を絶対に許さぬ」

    車体に砲塔と履帯が結合されたスターリンの姿が不可思議に発光…
    そして
    完!全!完!成!!!1!!!!1!WASSHOI!!1!!
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    その禍々しきソビエトフスキー・スタイルにも拘わらず
    圧倒的タミヤクオリチめいて組み立てに微塵も支障はないであろうデキバエ
    だがしかし
    反面、部品点数が少なく金属板も付属していない事による物足りなさは試練であった
    実際そんなことはチャメシ・インシデントであったが
    お手軽めいて堅実な設計思想にトシアキの背筋が凍る!
    手を入れる為のベースとして見るがごとく
    幸いにして各社から金属砲身や可動式履帯、黄金強装金属板等も豊富に発売
    技術と財布に合わせて解像度を上げる楽しみもある逸品に
    トシアキはこの日、最高の笑い声をあげた!

    「gff...」

    なお塗装・完成後は砲塔の取っ手を破損させやすいので取扱いにはナムサン注意である

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    ※ヨシフ・スターリン=サンwithカステン・スゴイタカイリタイ

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    ※ヨシフ・スターリン=サンの後姿に慈悲はない



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